給食の副菜

副菜の種類

子どもの中には、古臭い和風のおかずでも美味しいと食べる子もいれば、見た目だけでも「嫌い」と食べない子どももいます。

しかし、子どもが好きな卵焼きやポテトサラダ、コーンのバターソテーなどばかりでは、不足してしまう栄養や味覚があります。小学校の学校給食では、ヒジキ煮やふろふき大根なども出ますので、少しずつ和の食材にも慣れることが大切です。

そこで給食の副菜として、色々なものを食べることが大切です。

今回は、保育園の給食の献立で出されるおかず、「副菜」についてのご紹介です。

副菜とはどんなもの?なぜ必要なの?

皆さんは、一汁三菜という言葉をご存知ですか。和食の基本となる形態で「主食(ご飯)」と「主菜(メインとなるおかず)」「副菜(主菜に添えるおかず)」「汁物(味噌汁やスープ)」を1回の食事で食べることです。

戦後の日本では「ご飯・焼き魚・葉野菜のおひたし・納豆・味噌汁」といった食事をする家庭が一般的でした。野菜と魚、発酵食品の理想的な食生活でした。しかし、忙しい現代家庭では、毎食一汁三菜の献立で毎食摂ることは難しくなっています。

一汁三菜を意識しても「ご飯・ウィンナー・目玉焼き・レタス・味噌汁」といったものになります。頑張ってバランスを摂っても「ご飯・ハンバーグ・コーンソテー・フルーツ・スープ」という洋食が増えています。

料理と言っても簡単なものだったり肉に偏っているため、魚や野菜が不足している子どももいます。動物性の油脂を多く摂ってしまうため、肥満やアレルギーに悩む子どもも増えています。

和食はユネスコの文化遺産に登録された、世界でも数少ない食文化の1つです。健康のために必要な栄養を摂ることができます。和食中心の食生活は「PFCバランス」というエネルギーを摂取するためのバランスが、世界で最も良いとされています。

「Pはたんぱく質・Fは脂質・Cは炭水化物」のことで、欧米はCが不足し、アジアの食文化はPやFが不足しています。

しかし、20年ほど前の日本は、世界で最もバランスが摂れている国と言われていました。近年の日本では欧米化がどんどん進み、PFCバランスも崩れています。

特に保育園に通う子どもの多くは、共稼ぎ・シングルマザー・シングルファザーの家庭のため、朝からしっかりと一汁三菜の食事を摂る時間がありません。中には、夕食もデパ地下の惣菜などで済ませてしまう家庭もあります。

保育園の給食は、忙しい家庭では摂ることができない副菜を摂ることで、本来の家庭の味を知ってもらうことが大切です。また、副菜には野菜や卵などを使ったものも多く、肉や魚の主菜だけより見た目にもきれいになります。見た目が可愛い、きれいだと食も進みますね。

あまり野菜を摂らない家庭なら野菜を、豆類が少ないなら豆類をと考えて、保育園の給食では、献立を立てていくことが大切になります。

栄養バランスに気を付けて!子どもが好きな副菜のおすすめ

大人の料理では、副菜に辛子やワサビといった香辛料を入れることができます。

しかし、子どもの料理では香辛料を入れることはできません。もちろん大人同様、塩分や糖分を控えることも大切になります。そこで、この時に多めに考えるのが「たんぱく質・ビタミン・無機質」を多く含む副菜を考える、ということです。味覚が敏感な子どものうちに美味しいものをたくさん食べることは、子どもの人生を豊かにします。

ファストフードや冷凍食品ばかりで濃い味付けのものばかり食べていると、子どもの味覚は濃い味に慣れてしまいます。そのため、あまり美味しくない食材でも、味付けで食べているため、野菜そのものが嫌いになったり、豆類が嫌いになってしまいます。

しかし、味覚が敏感な幼児期のうちに、本当においしい野菜や豆本来の味を食べていれば、ピーマンでもにんじんでも何でも食べられるようになります。

それでは子どもにお勧めの副菜です。

乳幼児に必要な栄養

子どもに摂ってほしい栄養素は、次のようになります。

  • たんぱく質
  • ビタミン
  • 無機質
  • カルシウム・リン・マグネシウム(2:2:1の比率で)
  • ナトリウムとカリウムのバランス
  • 鉄・亜鉛

この中でカリウムは野菜に多く含まれる無機質ですが、ナトリウムとバランスを摂ることでナトリウムの摂りすぎを予防することができます。

フライドポテトや唐揚げ、ポテトチップスばかりを食べていると、カリウム不足になります。また、いも類や主食、お菓子には炭水化物が大量に含まれています。

炭水化物ばかりを多く摂ると、肥満だけでなくビタミンB1が不足し、疲れやすく神経の病気になることも考えられています。

大豆や落花生・豚肉・玄米・レバー・乳製品・海藻・ごまに多く含まれるビタミンB1、ビタミンB2は大切な栄養素です。

炭水化物や脂質、たんぱく質をエネルギーに変えることができないため、疲れやすくなります。ビタミンB2が不足すると口内炎や皮膚の炎症を起こしやすくなると言われています。

昔の日本の上流家庭では、玄米ではなく白米を食べていたためにビタミンB1不足になってしまい、脚気という病気で命を落とす人もいたということです。しかし、今の子どもたちはハンバーグやカレーなどの豚肉から摂ることができるため、気にならない人もいます。ところが2014年代頃から、暑くなると脱水症状を起こさないためにスポーツ飲料を子どもに飲ませる親が増えています。スポーツ飲料は、より素早く糖質を摂りやすい工夫がされています。そのため、炭水化物(糖質)の摂りすぎで、脚気にかかって命を落とす乳幼児がいました。

スポーツ飲料を飲ませる時は、乳幼児用のものを飲ませる他、一緒にビタミンB1・B2を摂ることが大切です。

野菜を使った副菜

乳幼児のうちに、本当においしい野菜の味を身につけることが大切です。そのためには、必ず旬で、農薬などをできるだけ使っていない野菜を選んであげましょう。

特に子どもが苦手なピーマンやにんじん、トマトは美味しいものを選ぶと、甘味がフルーツのように食べることができます。

小松菜のおひたし

ほうれん草と違い、苦みが少なく栄養価がほとんど変わらないのが小松菜です。

子どもの中には、ほうれん草で苦かった経験があると、見た目が似ている小松菜にも似たようなイメージを持ってしまうことがあります。本当に美味しいほうれん草は、甘味があるのですが。

そこで、できるだけ早いうちに「葉野菜」の美味しさを知ってもらうことが大切です。

【作り方】
  1. 小松菜を食べやすい大きさに切ってラップで包みレンジでチンします。
  2. 麺つゆ、かつお節をたっぷりかけます。

かつお節をたくさんかけておくとグルタミン酸で旨味が濃くなり、おひたしがより美味しくなります。麺つゆを使うと、甘味もあるので簡単に味を整えることができます。

大がかりな保育園なら、できるだけ醤油、砂糖、出汁で和えてほしいですが、小規模の保育園なら、麺つゆを上手に使うのも1つの方法です。

プチトマトのオムレツ

  1. プチトマトを半分に切ります。
  2. 卵、プチトマト、粉チーズを混ぜます。
  3. フライパンで焼いても良いですし、小委規模の保育園なら、まとめて耐熱容器に入れて軽くラップしレンジでチンしても良いです。
  4. 最後に、ケチャップとみじん切りのパセリをトッピングします。

生のトマトが苦手な子どもも、食材の一つとしてなら食べられるという子どももいます。

豆・豆製品を使った副菜

豆を使った副菜には、豆そのものをソテーした簡単なものから、豆腐やおからを崩して作る副菜もあります。

インゲンのごま和え

【作り方】

  1. インゲンを食べやすい固さに茹でます。
  2. すりごま、醤油、砂糖を混ぜて、茹でたインゲンに和えます。

豆腐とはんぺんのふんわり焼き

【作り方】

  1. 水切りした木綿豆腐、はんぺん、みじん切りにした椎茸、干しエビをしっかりと混ぜます。※フードプロセッサーを使うと簡単です。
  2. つなぎとして片栗粉、または小麦粉を小さじ一杯程度、中華味の素小さじ1杯程度入れます。他にも、みじん切りにしたにんじん、キャベツなどを入れても良いですね。
  3. お好み焼きのように焼いて、上からソースやポン酢などで味付けをします。最後に青のりをトッピングしましょう。鶏ひき肉などを入れて混ぜると、しっかりとした豆腐ハンバーグとして、主菜にすることもできます。

歯茎でつぶせるくらいの子どもから食べることができます。一緒に大人分(先生)として作ったものには上から、青のりの代わりに、青じその千切りなどを乗せるとさらに美味しくなります。

乳・乳製品を使った副菜

副菜にはデザートも含まれます。メインのおかずがしっかりしているときは、副菜やデザートで乳製品や果物を添えると、子どもたちは喜びます。

ブロッコリーのミルクチーズソース

ブロッコリーには、たくさんのビタミンと無機質・食物繊維が含まれています。柔らかく茹でることで、離乳食後期の子どもたちにも使うことができます。

【作り方】

  1. ブロッコリーを茹でます。3歳時以上なら普通の固さで、1歳未満なら歯茎でつぶせるくらいの固さで作るとちょうどいいです。
  2. ミルクチーズソースは、牛乳と牛乳に対して1割分の量の小麦粉を混ぜてとろとろに煮溶かし、そこにチーズを加えます。
  3. 最後に茹でたブロッコリーにかけるだけです。レシピによっては塩を入れても、とありますが塩分の摂りすぎは乳幼児には良くないので、チーズの味だけで充分だと思います。

1歳を過ぎて、手づかみで食べられるようになったときにも、お勧めの副菜です。

ブロッコリーは茹でても良いですが、蒸したりレンジでチンする方が、ビタミンCなどの栄養素の減少を防ぐこともできます。

ブロッコリーの他に、カリフラワーやロマネスコ、プチトマトなど他の野菜でも作れます。

フルーツヨーグルト

副菜として献立を作る時、一番簡単なものはヨーグルトとフルーツを合わせた「フルーツヨーグルト」です。フルーツジャムでも良いですが、ジャムやはちみつには「ボツリヌス菌」が存在しています。

乳児にはちみつを与えてはいけない、というのは有名ですが、市販のジャムにも含まれることがあります。そこで、ジャムを使う時は新鮮なフルーツと砂糖で、自家製のジャムを作って下さい。

【作り方】

  1. バナナを子どもの年齢に合わせて食べやすい大きさに切ります。
  2. プレーンヨーグルトと和えて下さい。

バナナの甘みでヨーグルトに味がなくても食べられる、という子もいます。とくに離乳が終わったばかりで、人口の甘味になれていないなら、果物をつぶして、その甘味でヨーグルトを食べることができます。

乳幼児の給食作り(副菜)の注意点とポイント

副菜として、主菜をカバーするために摂ってほしいのが「野菜」です。そのため、できるだけ緑のもの、赤いものを入れることをお勧めします。また、主菜で不足する乳製品、豆製品も大切です。

しかし、ここで注意してほしいのが、味付けとアレルギーです。特に副菜でよく使われる食材では、卵アレルギー、乳製品のアレルギー、大豆アレルギーがあります。中には、豆製品や乳製品を使うことができない子どももいます。

アレルギーの原因が乳製品なら「豆乳」を、豆製品なら大豆の代わりにインゲンなどを利用してみましょう。

味付けも、大人の食事のようにからし和えやワサビのトッピングができません。味付けも薄味が基本です。ここで、食材の本来の美味しさを引き出す新鮮さが、重要なポイントになります。

また、濃い味付けを避けるためには、食材に含まれる香ばしさや旨味を利用することも大切です。そこで、パルメザンチーズやすりごま、鰹節などの旨味、青のりを上手に使ってみましょう。

まとめ

保育園の給食(副菜)のご紹介でした。

子どもは主菜だけでは必要な栄養を充分に摂ることができません。また、見た目も副菜が合った方がきれいです。味付けも濃いものではなく、自然な味を知ることが大切です。

彩鮮やかな食材を利用することで、見た目にも美味しそうな給食を作ってみて下さい。

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