給食のアレルギー

アレルギー

2019年現在、小学校から高校までの児童生徒の5%弱に何らかのアレルギーがあると言われています。

その中でも「エピペン」を持っている子どもは0.3%、1学年100人の小学校計6学年で2人、全国で3万人以上の子が持っているということになります。

エピペンはアレルギーで呼吸困難を起こしてしまった時の対処法として、持っている注射です。エピペンを持つということは、「いつ呼吸困難で命を落としてしまうかわからない」という、重度のアレルギーの子どもということです。

保育園の子どもでもアレルギーの子どもは増え、中でも食物アレルギーに気を付ける必要があります。

今回は、保育園給食で気を付けるアレルギーについてのお話です。

アレルギー食物とは?

アレルギーの原因としてよく知られている食物は、卵・乳製品・ナッツ・小麦粉です。しかし、実際にはアレルギーの原因になる食物はもっとたくさんあります。

食品表示が義務付けられているものだけで7種類、表示が推奨されているもので20種類、計27種類あります。

アレルギーの子どもは、自分の身体の中で特定の抗原(食物)に対して、過剰に起こってしまう免疫反応のことです。

アレルギー反応は、人それぞれ違い「咳・くしゃみ・発疹・頭痛・腹痛・下痢・嘔吐・結膜炎・喘息・呼吸困難」と様々です。中には、命を落とす危険性の高いアナフィラキシーショックというものもあります。そして、アレルギーを起こす物質も色々あり、花粉やダニ・ホコリ、化学繊維、金属で起こすこともあります。

中でも保育園で気を付けなくてはならないのが、提供する「給食」の材料となる食物です。特に、成長期の子どもにとって、バランスの摂れた食生活は重要です。

アレルギーで大豆が食べられない、牛乳が飲めないということになると、食べられる食物が限定されてしまいます。除去しすぎて、肝心の成長ができない子どももいます。

また、オレンジやキウイフルーツのアレルギーの子どもは、桃やグレープフルーツでもアレルギーを起こしてしまうこともあります。そのため、果物がほとんど食べられないという子どももいます。

ナッツアレルギーも同じで、くるみや落花生・カシューナッツだけでなく、マカダミアナッツ・アーモンドとナッツ全体が食べられないということもあります。ナッツアレルギーになると、注意するのはナッツそのものだけではありません。同じ工場のラインでくるみパン作っていると、食パンでもアレルギーを起こしてしまうこともあります。

そば粉も同じです。

たとえ、献立そのものに使っていなくても、取り寄せた工場で使っていることもあります。給食の食材として使う場合は、しっかりと確認をしてから利用して下さい。アレルギーの子どもでも安心できる専用のパンを選ぶことになります。

こういったことを全て考慮して、保育園では給食を提供することが大切です。

保育園の給食で使われるアレルギーの原因となる食物

 

乳幼児の成長で必要な米や小麦・乳製品・卵・大豆食品・果物・魚・肉ではアレルギーの原因になります。

子どもが1歳を超えてから入園すると、すでに離乳をしていることがあります。離乳食でアレルギーが表れていれば、保護者からアレルギーになる食物を聞くことができます。

しかし、産後休業が終わって間もない子どもなら、保育園でアレルギーを調べることになります。

また、食物アレルギーはある日突然発症することもあります。特に同じ食材を続けて摂ると、食物アレルギーになりやすいと言います。

小麦アレルギー

アレルギーを起こす可能性のある食物で、最も注意するのが「小麦」です。小麦アレルギーは、様々なアレルギー症状の中で呼吸困難を起こす可能性が高い食物です。

今の私たちの生活の周りには、小麦を使った食物あふれています。

日本以上に小麦粉を主食とする欧米では、小麦アレルギーの患者が多くいるようです。しかも、生まれつきではなく毎日食べ続けることで、発症する食物アレルギーです。

中には、小麦アレルギーではなく、小麦に含まれるグルテンが原因のグルテン過敏症(セリアック病)という人もいます。アメリカでは有名なテニスプレーヤーにもこのグルテン過敏症がいます。

そこで生まれたのが「グルテンフリー」という言葉です。どちらも小麦を使ったものが食べられませんので、気を付けなければいけないものになります。

給食では、うどんにパスタ・パンといった主食の他に、フライの衣や・ルウのつなぎ・保育園のおやつと色々な形で利用されます。

子どもが4歳を超えている場合には、、家庭と保育園の両方で子どもに説明すると、我慢をすることはできます。

しかし、3歳以下の子どもに友だちと同じものを食べてはいけないと、説明するのはとても難しいです。

そこで、見た目は全く同じでも、米粉を使ったり、片栗粉を代用しているものを与えるということが必要になります。

園の中に複数の子どもが小麦アレルギーなら、給食全体で小麦粉を利用しないという方法もあります。

しかし、1~数名の子どものために、すべての小麦粉を使わないというのは難しいですね。たった1人のために別献立を作るのも大変な手間になります。

そこで、見た目はほとんど変わらない米粉を使って、該当する子どもの分だけパンや麺を作って与えましょう。作る場所がない場合は、給食用の米粉のパンや麺を販売している専門店もあります。

こういった会社を利用するのも1つです。

卵アレルギー

卵もよく使う食物です。子どもは卵焼きやプリンが好きですね。給食でも使いやすいため、使用する回数も多いです。

卵アレルギーは、発疹などが出ることがあり、全身に広がると痒みだけでなくアトピー性皮膚炎になります。内臓に出てしまうと下痢や嘔吐などの症状になることもあります。

卵焼きや錦糸卵など、明らかに見えるものでは代用することは難しいですが、ハンバーグのつなぎや揚げ物のつなぎは、卵の代わりに豆腐などを使う方法があります。

ハンバーグは、卵やつなぎを一切使わずにあめ色玉ねぎでこねる方法もあります。フライの衣は、トロッと水で溶かした小麦粉にパン粉をつけます。

乳製品アレルギー

乳製品のアレルギーの場合、一番代用品としてよく使われるのが豆乳です。

豆乳は「ビーガン」と呼ばれる菜食主義の人からも評価が高く、日本で作られた豆乳チーズはイタリアの三ツ星レストランでも使用されています。

乳製品のアレルギーでチーズが食べられない子どもがいても、ピザやグラタンのトッピングに豆乳チーズを使うことができます。

見た目も全く普通のチーズと同じで、安心して食べることができます。

同じ用に豆乳ヨーグルトもあり、色々な献立で豆乳・大豆食品が利用できます。大豆を使ったソイミートの技術も上がっていますので、肉アレルギーの子どもにも利用できます。

高たんぱく質で低脂肪の豆乳は、乳施肥品のアレルギーの子どもだけでなく、女性にも人気の食物です。健康にも良いためアレルギーがない子どもの献立で利用できます。

大豆アレルギー

日本の食生活で、避けることが難しいのが大豆食品です。大豆そのものはもちろん、納豆や豆腐・豆乳・味噌・醤油と加工食品や調味料と様々な形で使われています。

大豆アレルギーは、口や目などの粘膜の弱い部分に痒みや発疹ができます。アナフィラキシーショックを起こすこともあり、危険です。

しかし、調味料で使われる大豆の加工品のほとんどは、大豆たんぱくが分解されているため、ほとんどアレルギーを起こす心配はありません。

家庭で醤油や味噌を使って大丈夫なら、同じメーカーのものを利用すると良いかもしれません。

最も危険なものが「調整豆乳」で、大人には健康食になっている豆乳も、1歳未満の乳児ではアレルギーを起こすことが多くあります。

健康な子どもであっても、豆乳そのものは、1歳を過ぎてから加熱したものを与えるところから始めて下さい。

大豆アレルギーは、乳製品のアレルギーと逆の方法で、給食の献立を作ってみましょう。

果物アレルギー

代用品が難しいのが、果物アレルギーです。給食には、りんごやバナナといった果物を取り入れることが良くあります。

アレルギーがない子どもにとって、ビタミンCを摂ることができる大切な食物です。

しかし、アレルギー体質の子どもにとっては、美味しくて食べたいのに食べられない食物になってしまいます。

アレルギーの原因となる果物には、バラ科の果物「リンゴ・もも・すもも・いちご・梨・・、さくらんぼ・あんず・びわ・ラズベリ・ブラックベリー・アーモンド・梅」、ウリ科の果実「メロン・スイカ」、またたび科の「キウイフルーツ」などがあります。

アーモンドや梅は使わなくても、りんごは良く利用します。

リンゴは加熱するとアレルギーの症状が出ないと言われていますが。桃は加熱してもアレルギーの原因になります。

果物アレルギーは、口の周囲や中に湿疹ができて、かゆくなります。キウイフルーツを食べた後、のどに違和感を感じたという人も、アレルギーの可能性がありますので注意しましょう。

保育園の給食は基本的に「除去」

子どもの成長のために、アレルギーを少しでも緩和させたいと治療をすることがあります。

しかし、それは専門医の指導の下で行われます。保育園の給食で提供する場合は、医師の診断で許可が出るまでは「除去」の方向で提供をしましょう。

安全のためにも、保護者と保育園の判断では、絶対に行わないということが大切です。

突然発症する食物アレルギー

また、食物アレルギーの中には、突然なるものもあります。

ずっと普通に食べることができたのに、ある日突然湿疹が出てきた、咳き込んだということもあります。ただ、咳き込んだだけでは風邪や、食べたものが誤って違う場所に入ってしまった、ということもあります。

しかし、その後、急に具合が悪くなることもありますので、しっかりと園児の様子をうかがうことも必要です。

アナフィラキシーは5分くらいで呼吸停止を起こすこともあります。入園前に家族や本人がこういったことを起こし多ことがないかを調べるのも大切です。

小麦アレルギーは、パン職人がある日突然発症した、という例もありました。アレルギーは、生まれつきのものよりも、毎日の食生活の積み重ねで発症することは珍しくありません。

子どもの様子を見て場合によっては病院へ行くことも大切ですが、できれば救急車を呼ぶこともあると考えておくと良いでしょう。

エピペンを持っている子ども

エピペンを持っている子どもがいたら、必ず保育園の関係者は医療機関でエピペンの使い方を習っておいてください。

エピペンは基本的に本人が打ちます。

しかし、保育園の園児は自分が持っていることはほとんどありません。

また、意識がない状態では本人が打つことはできませんので、保育園や学校の先生が打つこともあります。

エピペンは一時的に呼吸困難を緩和しますが、それは一時的なものですので、必ず救急車を呼んでください。

学校で「給食」は「給食指導」という授業時間に含まれます。保育園も同じです。

こういった事態を引き起こさないためにも、食事をしているから安心と目を離さず、給食の時間も職員はしっかりと子どもの様子をうかがってください。

まとめ

就学前の子どもは、アレルギーがあってもそれがどういったものか分かっていません。そのために、他の子どもと同じものが食べたくなります。小麦や大豆・乳製品など代用品があるものは、代用品を上手に使って献立を作って下さい。

また、突然発症することもあります。献立で同じ食物を続けて使わないことで、アレルギーの発症を抑えることもできます。まず、アレルギーとわかったら、保育園の給食では「除去」をすることを一番に考えましょう。そして、違う食物を使って、できるだけ見た目が周囲と同じものを献立に加えてあげて下さい。

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